盆栽の手入れで最も大切なのは、水やりの方法です。
どのぐらいの頻度で水やりをするかは、樹種や木の大きさ、鉢の大きさや、樹齢、土壌、気温など様々な要素に左右されますが、水やりについてのいくつかの基礎を理解しておくことが手入れの助けになるでしょう。

 

 

水やりの方法

前述したように、水やりの頻度を決めるにはあまりにも多くの要因があり、どの回数が良と決めることはできません。お持ちの盆栽をよく観察し、水やりについて学ぶ必要があります。以下に一般的なガイドラインを述べますので、正しい水やりに役立ててください。

  • 土が乾いてきたら水を与える
    土がまだ十分に湿っている状態では、重ねて水やりをするべきではありません。少し乾き始めたと感じたときが、水やりのタイミングです。慣れるまでは、指で押して土中の状態を確認してください。慣れてきたら木や土の状態を見るだけで、水やりのタイミングが分かるようになるでしょう。

  • 漫然と水やりをしない
    木の状態を確認せずに漫然と水やりをするのはやめましょう。それぞれの木を個別に観察するようにしてください。

  • 土の混合に気を配る
    土の混合比率は、水やりに大きく影響します。赤玉土を主体に、砂をミックスするのが一般的な盆栽用土です。
    土の混合の割合や大きさなどで水持ちをある程度よくすることも可能です。詳細については、盆栽用土の記事をお読みください。

 

水やり

盆栽に水をやる際はたっぷりと鉢底から抜けるぐらいにしますが、根が詰まっていると水が良く通りません。この樹は植え替えが必要です!

 

水やりの時間帯

いつ水やりをするかは、それほど重要なことではありません。土壌が太陽で十分に温められた日中に、冷たい水をかけて土を急速に冷やすようなことは、できるだけ避けた方がよいという考え方もあります。確かにそれは考慮するべきことではありますが、それよりも、土が乾きはじめたらすぐに水やりをすることの方が重要ですので、水やりの時間帯については、あまり神経質に考える必要はありません。

 

水やりの方法

前述したように、土が乾いてきたら水やりをします。水やりをするときには、土中の根にすべて水が行きわたる必要がありますので、鉢の下から水が染み出てくるところまで水をあたえます。場合によっては、数分後にもう一度同じようにしっかりと水をかけてください。
水やりをするときに土が洗い流されてしまうのを防ぐためには、細めのノズルを使って水やりをするのがよいでしょう。
雨水は不純物を含まないので、ためておいて盆栽の水やりに使用するのも良い方法ですが、普通の水道水を利用しても何ら問題はありません。

 

 

水やりの際は、根全体に水が行き渡っていることをしっかりと確認する必要があります。

水やりの際は、根全体に水が行き渡っていることをしっかりと確認する必要があります。