盆栽の中で最も目を引く特徴は、その幹の形状ではないでしょうか。
続いては、根張りと幹全体の形状について説明していきます。
幹の作り方
根張り
根張りの形状は、バランスのとれた盆栽の外観をつくる上で重要です。
詳細については根張りについての項目を参照してください。
こけ順
幹は基本的に、太い根元から上部に行くにしたがって細くなっていくのが理想で、その状態のことを「こけ順」と呼びます。幹の太さのムラを改善することは困難ですが、簡単な手直しであれば可能です。
- 幹の一部を太くする
幹が細くなっている部分より上の枝を成長させることにより、その部分より下に栄養がより供給され太くするための手助けに成ります。そして理想の太さを得られたらその枝を剪定します。この方法には時間がかかります。コケ順の整った木を初めから選ぶことは重要です。 - 盆栽の幹を部分的に太らせるには
幹の細い部分の枝を成長させることにより、その部分は栄養の流れを増加させることができ、その結果としてその部分が成長し太くなります。
また、その細い部分より上の枝を追い込むことにより葉の量を減らし、コケ順を良くすることが重要です。
この方法は時間を要します。成果が現れるまでに少なくとも2年ぐらいは必要でしょう。コケ順の良い樹を始めに選ぶことが重要でしょう。
この幹はとても古く見えます。立ち上がりは上部より太く。
美しいコケ順と曲が見られます。
太さ
盆栽はしばしば、幹に古さが感じられそれが太いことでより古く見えることがあります。幹を太くする為には大きな入れ物に植え、あえて枝を多く残し伸ばしっぱなしにすることで結果を早く得られます。そして思う太さが得られてから枝作りを初め、小さな鉢に植え替えます。
幹を太らせる一つとして犠牲枝を伸ばす方法があります。
それらの枝は2、3年走らせることで幹を早く太らせることができます。目的の太さを得たところでそれらの枝を抜きます。
右に伸びる枝は犠牲枝で、幹の太りを促すために触らずそのまま維持します。
全体的な形状
幹の全体的な形状は、その木の中で最も目を引く点の一つです。多くの場合、すでに成長した幹を曲げることは容易ではないため、幹の善し悪しで木を選ぶことはその後の木作りにとっても重要なことです。