赤い実の成る姿はとてもかわいらしく春には花も楽しむことができます。

小さなリンゴが盆栽に成る姿は、樹のサイズや樹形によってかわいらしく、時にはとても面白い錯覚のような

スケール感が出たり。。。春の花の姿など、色々な楽しみ方のある樹種です。

 

姫リンゴの手入れ

置き場

日当り、風通しの良い場所に置くことが基本です。日に当たることで実は良く色付きます。

 

水やり

基本的に水を好む樹種と言えるでしょう。成長期には水切れに注意し、水やりの基本、

『表面が乾いて来たら鉢底から水が抜けるぐらいたっぷりと』が理想です。

 

施肥

肥料を好む樹種と言えますが、与え過ぎると枝が伸びすぎたり結実した実を落としてしまうことに

なりかねません。6月と7月に与え、9月10月にも与えますが更に実持ちのことも考え、寒肥を

与えることもあります。秋に植え替えをした場合は2週間ほどしてから施肥を開始しましょう。

 

剪定と針金掛け

花芽は6月から7月頃、充実した短枝に付きます。伸びだす枝とそれ以外に短く芽止まりをする枝がありますが、

その芽止まりをした枝に花芽を持ちやすくなります。その花芽が次の年に花を咲かせ実を付けます。

芽止まりする枝と伸びる枝を良く観察して樹形作りを考えて剪定しましょう。

針金を掛け樹形を整えますが枝を下垂させることで枝を早く充実させ花芽を付きやすくする意味合いもあります。

また結実のためには同じ品種同士の交配は難しく近縁の深山カイドウなどを近くに置いて受粉させると

良いでしょう。

 

植え替え

植え替えの適期は秋と春です。春は芽出しまでに3月上旬頃からが良いでしょう。秋は9月中旬ごろから

10月下旬頃までですがあまり冷え込みが強くなるまでには行いましょう。

根が比較的早く鉢内に回る方なので、2年に一度、場合によっては1年でも植え替えましょう。根詰まりを

起こすと枝枯れや実付きが悪くなったり結実しても落ちてしまうということになりかねません。

古土はできるだけ落とし新しい土に更新してあげましょう。

ある程度強く根の切り込みも可能ですが、3分の一程度を目安に太根はできるだけ切除します。

バラ科の樹種はウイルス感染によって根にコブができる根頭ガンシュ病にかかりやすく、

植え替えの際に石灰硫黄合剤(約10倍稀釈)やマイシン系の薬剤に浸けて消毒してもよいでしょう。

秋に植え替え適期としているのも感染を防ぐためです。

 

繁殖

挿し木で殖やすことが可能です。また、カイドウなどを台木に接ぎ木も可能です。

詳細については、盆栽の手入れのペ ージをご参照ください。

 

姫リンゴ

小宮克己氏の小品盆栽