盆栽を生育するには、定期的な施肥が必要です。通常の庭木であれば制限なく根を広げていき、栄養を得ることができますが、鉢植えの盆栽ではそうもいきませんので、土壌に定期的に栄養を補給してやります。

 

 

基本的な施肥

肥料の基本的な三要素は、窒素、リン、カリウムです。窒素は葉の成長を促し、リンは根が健康に育つことに役立ちます。また、カリウムは果実や花の成長に欠かせない成分だと言われています。これら三要素を、樹種や季節によって組み合わせて施肥することが大切なことです。

 

盆栽への施肥 - 施肥の時期

屋外に置いてある盆栽ついては、春先から秋半ばまでの間、必要に応じて施肥します。屋内置きの盆栽への施肥は、時期を考慮する必要はあまりありません。植え替えを終えて一か月内の木や、病気になっている木への施肥については諸説ありますが、このサイトでは、そういった状態の盆栽には肥料を与えないことをおすすめします。

 

バイオゴールドは日本製の有機肥料で、しばしば盆栽にも用いられます。

バイオゴールドは日本製の有機肥料で、しばしば盆栽にも用いられます。

 

肥料の選択

肥料の選択はとても重要です。
早春の施肥には、木の成長を助けるためにも、窒素含有量を増やした肥料(たとえば、窒素:リン:カリウムの割合を2:1:1程度にしたもの)が有効です。
夏季の施肥では三要素のバランスがとれた肥料を用い、秋の施肥では冬に備えて木を強く育てるため、リンとカリウムの割合を増やした肥料(たとえば、窒素:リン:カリウムの割合を3:10:10程度にしたもの)を与えます。

その他、いくつかの例外もあげておきます。
花を咲かせるためには高カリウムの肥料が有効ですので、たとえば窒素:リン:カリウムの割合を1:1:2程度にしてはどうでしょう。
また、老木の場合は、肥料の量は少し減らした方が良く、また、低窒素の肥料を好む傾向にあります。

まずは、盆栽専門店(オンラインショップも含めた店舗)から肥料を購入すると、肥料の混合割合を学ぶのにも役立つでしょう。肥料は液体のものでも固形のものでもかまいませんが、説明書きをよく読んで正しい使い方をしてください。

 

肥料

肥料

>液肥

液肥

 

 

施肥の方法

施肥の量や頻度は、肥料の説明書きに書かれているものを参考にしてください。時には、盆栽の生育を調整するために、推奨されている肥料の量から少し減らしてもよいと思います。
固形肥料を使用する場合には、肥料袋の外側に説明書きが書かれていることがほとんどです。
肥料の与えすぎは盆栽に深刻な影響を与えますので十分注意してください。