挿し木からの盆栽作りは、新しい木を安価に育てられるという点でとても良い方法で、とてもポピュラーな栽培方法です。この方法は、種から育てる時間を短縮することができますし、また、種からとは違い、その親木の特徴を知った上で増やせる点も大きな利点です。

 

 

初めに、適切な挿し木を準備します。ほとんどの樹種は簡単に挿し木として利用することができます。既存の木の枝を選び、カットします。長さは5~10センチ程度、枝の太さは2~5ミリはあったほうがよいでしょう。もう少し大きめの枝を挿し木にすることもできますが、細めの枝のほうが根が出やすい傾向にあります。

 

挿し木の時期

一般的に、春または夏が挿し木にする素材をカットするのに一番よい時期です。広葉樹の挿し木の中には、成長時期を過ぎた晩夏ごろに挿し木したほうが良いものもあります。それぞれのタイミングについては、樹種別のガイドを参照してください。

 

若木を盆栽へと作る

あなたが実生や挿し木から若木を作り終えたら、次はようやく、年間を通じての盆栽の成形を初めていくことができます。実生や挿し木は根気のいる作業ですが、ある程度成長した木や山採りの木を成形するときにありがちな、太い枝の剪定などの必要がなく、自分好みのスタイルを作っていく上では理想的な方法です。
針金かけや剪定の技術については、「盆栽のスタイリング」の項目を参照してください。
以下に、15年かけて種子から盆栽に成形した杉の画像を紹介します

 

杉盆栽1~3年目

1年目

2年目

2年目

3年目

3年目

実生の杉盆栽

4年目

10年目

10年目

17年目の杉盆栽

17年目の杉盆栽