完成した盆栽を購入するのもよいですが、自分で作れたらもっと素敵だと思いませんか?盆栽づくり
のスターターキットを購入して盆栽に作り込んでいくのもおすすめの方法です。
スターターキットは、オンライン盆栽ショップなどで購入することができますが、地元のガーデンショップなどで苗木のみを購入する方法もあります。この記事では、スターターキットから盆栽の木を育てる手順を説明します。
どのように盆栽を育てていくか
盆栽スターターキットは、苗木、鉢、針金、土がセットされているものが多いです。この苗木を剪定し、針金をかけ、植え替えをしていくことで盆栽を作っていくことができます。スターターキットはアメリカでは20~30ドルで購入できます。購入できる店舗については、「苗木の購入」の項目を参照して調べてみてください。
盆栽の作り方を学ぶために、まずは以下にご紹介する動画をご覧ください。この動画は10ドル程度の若いサワラを利用しています。
盆栽を育てる3ステップ
では、盆栽を作るための3つのステップ(剪定、針金かけ、植え替え)を見ていきましょう。
ステップ1:剪定
まず、枯れ枝などを払って掃除していきます。枝を剪定するのは簡単ですが、一度切ってしまうと戻らないので、慎重に木を観察し、どういった形に成形するかを決めていってください。剪定する枝を決め、ゆっくりと作業を初めてください。立ち上がりは少し幹を見せるようにします。
太めの枝をカットするときには又枝切りを使ってください。又枝切りを使うと傷が残りにくくなります。大まかな剪定が終わったら、細かいところに注目して剪定を進めてください。剪定の詳細については、このサイトの「剪定」の項目を参照してください。
枯れ枝などを取り除いて掃除する
剪定する
ステップ2:針金掛け
大きな枝から針金掛けを始めていきます。枝の周りに約45度の角度で針金をかけていくのが初歩的な方法です。同じぐらいの太さの枝を二本選び、一本の針金を使ってかけてみてください。枝の太さの約三分の一の太さの針金が目安です。
大きな枝の針金かけが終わったら、小枝に針金をかけていきます。全体的に針金かけがおわったら枝の位置を決め、曲げていきます。
詳細については「針金掛け」の項目を参照してください。
盆栽の針金かけ
約45度の針金かけ角度
ステップ3:盆栽鉢への植え替え
剪定と針金かけが終わったら、盆栽鉢に植え替えましょう。まず盆栽鉢にプラスチックメッシュを取りつけ、盆栽を鉢にしっかりと固定するための針金を鉢穴に通して、その両端を鉢の内側に出しておきます。盆栽用土がスターターキットに付属している場合はそれを用いますが、ない場合は盆栽用の混合土を作ってください。詳細については、「植え替え」の項目を参照してください。
準備が完了したら、プラスチック容器から木を取出し、もとの土を適度に取り除いてください。根のまわりは根さばきを用いて慎重に取り除きます。盆栽鉢にあわせて根をカットすることもあります。総量の三分の一程度までならカットしてもかまいません。
鉢に土を少し入れたものに木をのせ、正面や中心位置を確認してバランスをとってください。そして、あらかじめ通してあった針金で木を固定してください。土を追加しながら箸などの道具で根の間にも土をまんべんなく入れていきます。土を鉢に満たしたら、水をやってください。詳細については、「植え替え」の項目を参照してください。
盆栽用土を混合する
根さばきで土をほぐす
盆栽を鉢に配置し、針金でしっかり固定する
水やりを完了した植え替え後の木
盆栽スターターキットの一例
完成
このようにしてあなたの盆栽を作ります。今後は、木の成長によって針金が食い込んだり枝が傷つかないよう、数か月後にかけなおしていく必要があるでしょう。植え替え後の一か月は木を日向に置かないようにしてください。この記事ではビャクシンの木を使いましたが、さまざまな木を使うことができます。もし樹種が分からない場合や、樹種ごとの手入れの方法が知りたい場合は、「樹種」の項目を参照してください。